女性も活躍できる?
現場の状況
介護職員は女性が多いイメージがありますが、実際はどうなのでしょうか。介護職は、一般的に重労働といわれますが、重労働なのに女性が多く活躍している理由に迫ります。
平成26年度介護実態調査によると、介護職における女性の割合は74.2%でした。全体の3/4が女性で、女性の割合がかなり多い職場です。同調査によると、介護職員の平均年齢は、42.5歳でした。40代の女性の多くは親の介護や子育てなどの忙しい環境の中、介護の職場で働いていることがわかります。介護の職場はなぜ女性にとって働きやすい職場環境なのか、そのわけをみてみましょう。
女性が働きやすい介護職
どうして女性が働きやすいのか、理由をみてみましょう。訪問介護の職場では、直行直帰や短時間のシフトなどの職場環境を早くから導入しています。このような職場環境があるので、忙しいライフスタイルをもつ女性でも働きやすく職場で活躍できるのです。そして、女性の多い職場だからこそ、ライフイベントなどへの理解が得やすいことも、働きやすい理由のひとつです。
また、子育てで職場からはなれていても復職しやすく、女性が得意とする家事や育児をいかした業務がたくさんあります。たとえ家事が得意でなくても職員研修など働きながら知識を修得することができます。
そして、女性が活躍できる一番の理由は、やりがいを感じられる仕事だというところです。利用者さまの目標をもとに支援し、目標が達成できたときの喜びは介護をおこなう側のやりがいにもつながります。支援することで自らの成長をも実感することができます。
女性が活躍するための環境
介護職は女性にとって重労働ではないかと思われがちです。生活支援のひとつである入浴介助は、利用者さまに湯船をまたぎ入浴してもらわなければならず、福祉用具があったとしてもある程度の力を必要とします。さらに、車いすやベッドへの移動もそれなりに力を使うため、重労働であるといわれているのです。
そこで利用するとよい技術が、ボディメカニクスです。聞きなれない用語ですが、この技術は力の弱い女性でも安全に介護ができる技術です。ボディメカニクスは介護の資格講座で学べる技術で、職員研修で修得できる事業所もあります。ボディメカニクスを修得することで、驚くほど仕事がしやすくなります。家族を介護するために介護講座に通い勉強を始めた方が、仕事として介護を始めるパターンも少なくないようです。
こうして、多くの女性たちが家庭と仕事を両立させながら、専門の技術を身につけて、介護の職場で活躍しています。